わかった、と思うのはやめようか。

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「ゴルフは言葉のスポーツだ」と思っている私は、ゴルフ用語の正統的使用を志し、誤用やチープな捏造語を忌み嫌っているが、米スポーツ作家でゴルフ関連も多く物しているジョン・スタインブレダー(John Steinbreder)が メールマガジンのGlobal Golf Post(2/21/2022付)に寄せていたコラムを読んで、勉強不足自己点検の必要をあらためて確認。

スタインブレダーは作家として正統的用語の言い換えを不満に思っていたらしい。砂のハザードは「バンカー」であってサンドトラップ(罠)ではないし、「Hole Locations」であってPin Placementsではないと断じている。日頃から文法も気になっていて「golf」は名詞だから「I play golf.」と使うべきであってgo golfingというふうに動詞として使われると多少の憤慨を感じていたという。ただ、最近、英バーナード・ダーウィンの著作を読んでいて考えさせられたらしい。

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ダーウィンはいわば伝え手としてのタイガー・ウッズ。ゴルフを文章で描くことでゴルフ史を変えた人。かの進化論のチャールズ・ダーウィンの孫で1907年から1953年まで英タイムズ紙に記事を寄せ、全英オープンのコメンタリーも引き受けていた。スタインブレダーはそのダーウィンが頻繁にgolfを動詞として使っていることに気づいたという。ダーウィンの後継者の一人で1993−2010までタイムズ紙記者だったJohn Hopkinsに電話して確かめたら、当時は動詞としても普通に使われていたという。実際、ウエールズのゴルフ統括組織の名称は長きに渡り「Welsh Golfing Union」だったと教えられた。スコットランドでも同じだと作家仲間に確かめた。ゴルフ物を15冊も書いているスタインブレダーでさえ、いまの自分の範囲で物事を判断し、時に思い込みや決めつけをしてしまっていた、ということか。

私は苦笑い。ゴルファーにありがちな態度かもしれないなと感じる。いつでも「これだ!わかったぞ!」と思っては失敗しているもんね。(2022年2月21日)

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