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2009年9月13日:メルセデスベンツ選手権、グート・ラーヘンホフGC、ケルン
James KINGSTON(RSA);Mercedes-Benz Championship, 13 Sep, 2009, GC Gut Lärchenhof, Cologne, Germany
今週は家で過ごしているはずだったかもしれないのに、物事はまったく違った展開に変わりうるっていうことです。出場することすら思わなかった試合に、終わったら勝ってるんですから。
I would probably have spent a few more days at home this week but it shows how things can change. One minute you don’t think you don’t even think you are playing and the next you win it!
待ちに待った予期せぬ優勝、というところだ。
この試合のキャッチフレーズは「ウィナーズ・オンリー(Winners Only)」。今季の勝者が出場権を得る試合。実際には、世界ランキングと今季の賞金ランキングの上位者、加えて今季の年間出場権の上位者も出られるよう設定されている。キングストンは、資格順位から枠内だったのだが、どうやら知らなかったらしい。
「エージェントのトラベル担当の女性に、どうしますかって聞かれて、来週は試合はないよって答えると、『何、言ってるの、入ってるわよ』って。知らなかったんですよ」
I spoke to the lady who does my travel arrangements and she asked what I was doing. I said I wasn’t playing and she replied: “What do you mean? You’re in”. I didn’t know at that stage.
ジェームズ・キングストンは南アフリカ出身の43歳。欧ツアーへ来る前には亜ツアーで戦っていて4勝をあげていた。1999年に欧Qスクールに挑戦。年間出場権は取れなかったが、欧ツアーが南ア・ツアー、亜ツアーとそれぞれ共催する試合を利用しつつ出場試合を増やし、ついに2003年に66位まで稼いで年間出場権を手にした。
その年にカタール・マスターズで同郷のダレン・フィカートにプレイオフ惜敗を喫している。香港オープンでは2005年、2006年と連続で、最終ホールのティーショットで崩れて優勝を逃した。2007年暮れの南アフリカ・オープンでついに勝った。プロとして20年間挑戦して来た自国のナショナル・オープン での初優勝だった。
その試合を中継していた私も初めて知ったのだが、あのときは試合直前にケガして、プレイ出来るとは思えないような状態だったという。それでも出て二日目に首位に立ち、最終日には4時間も中断する悪天候の末に、オリバー・ウィルソンを逆転して勝利した。欧ツアーでのこの2勝は、ともに、いきなり実現したというわけである。
「2008年は素晴らしい一年だったけれども、締めくくりが辛かった。ネッドバンク・チャレンジの晴れ舞台に立てましたが、母が病気になり、今年になって逝ってしまった。そのこともあって私は、年初のスケジュールを変えて、例年よりも試合数をかなり減らしました。ですから、今年の私は、これまでほどコンペティティヴ(意欲的で臨戦態勢)とはいえないでしょう。
I had an awesome year last year but a tough end to it. I played the Nedbank but my mother fell ill and we sadly lost her earlier this year. That changed things for me and I decided to take it a bit easier and I’ve played a lot less than normal early in the season so I was probably not as competitive than in previous years.
「カード(年間出場権)を維持するためにはいいプレイをしなければならないのはわかっていましたが、いきなり降って湧いたような勝利で2年分を得た。空の上の誰かが面倒見てくれたんでしょうね。
I knew I had to play well to keep my card and all of a sudden I walk away with a win and another two year exemption. Someone up there is looking after me!
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ちなみに、統計に勝因を探すなら、キングストンのGIRが際立ってよかったことだろう。4ラウンド平均で84.7%で、これは78人のフィールドでナンバーワンである。グリーンを外したのは初日が2回、あとは連日3回きりだった。
プレイオフで破れたアンダース・ハンセンも最終日には3回しか外さなかったが、平均では72.2%。最終日の平均が69.4%だから、やはりグリーンに乗せることはキーだったろう。
その前提条件はフェアウエイを外さないことになるが、キングストンが外したのは4ラウンド平均で14ホールのうち4回。最終日も4回。アンダース・ハンセンは最終日には3度しか外さなかったのに、プレイオフのひとホールで外してしまった。
その結果、負けた男のセリフは、じつにキングストンと対照的であり、正反対のことを言っていたのも面白い。ちょっとだけ聞いておこう。
「プレイオフではひどいティーショットを打ってしまった。そこからはいいショットを打ったのにバンカーに入った。バンカーショットはまずまずだったし、パットもそこそこだったと思うが、かなわなかった。今週は私じゃないってことだ。そういうことだった。ということで、おしまい。次へ行こう。なるようになるんだと思ってるんだ。
少し休みが必要だから、3週間、オフをとってある。ここへ来るのも迷っていた。自分のゲームが満足できない状態だったからね。気持ち的に、苦しい状態だったし、自信をなくしてたんだが、今週の4日間は上出来だった」
I hit a bad drive in the play-off and from there I hit a pretty good shot but went into the bunker. I thought I hit a decent bunker shot and putt but it wasn’t to be. Just wasn’t my day. That’s how it is. End of story. Life goes on. I take it as it comes.
I need some time off and I have three weeks off now. I would have taken second coming in here because I wasn’t too happy with my game. Mentally I’ve been struggling and losing my confidence but the last four days have been great.
Embed from Getty Images<資料>大会インタビュー・スクリプト(欧ツアー広報)。