言葉が時につれて意味や用法を変えていくのはゴルフについても同じ。アメリカのテレビでのゴルフ中継では新たな言葉遣いが次々と生まれます。とくに、全米ネットワークNBCテレビでのトーナメント中継解説者、ジョニー・ミラーは新しい言い方を造り出すのが好きな様子で、たとえばグリーン上で大きく曲がるパットを称して「hooking putt」「big-slicing-putt」と表現したりします。また、ライについて「hook-lie」「slice-lie」、風について「hook-wind」「slice-wind」と言ったりします。その場所でふだん通りのスイングをすればフックやスライスが出るぞ、というライのことを指したり、風の作用のことを言っているわけですが、本来の意味からの転用でも、大げさに聞こえたり、ゴルフのショットのメカニズムを感じさせる用法ではあります。フックライ、スライスライ、フックウインド、スライスウインド、フッキングパット、スライシングパット、ビッグフック、ビッグスライス。正統的な意味からの違和感はあっても、往年の名プレイヤー、“ミラクル”ジョニーに言われれば納得してしまうという面もありますが。
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