過去2年、米PGAツアーの賞金王となったプレイヤーが、欧ツアーのR2Dも勝ち取るという偉業が続きました。今年のアメリカの賞金王はタイガー・ウッズですが、フェデックスカップのタイトルを取ったH・ステンソンがR2Dにも大手をかけています。賞金王は、これまで連綿と歴史が刻まれてきたように、そのプレイヤーの一年が輝かしいものであった証しです。一方、アメリカのフェデックスカップは、上位プレイヤーのさらなるチャレンジとして破格の報酬のかけられた、プロスポーツならではの仕組み。この頂上決戦は、いわばマラソンの最後に400メートルのレースを4回戦、付け加えたようなもの、でしょうか。あまりうまいたとえになってませんが、まあ簡単に言って、賞金王は偉いこと、フェデックスカップ制覇はすごいことだと、私には思えます。ある条件を決めて、その中で競うのがスポーツですから、どちらもスポーツ的ですが、短期決戦である分だけフェデックスカップの方がスポーティーで興奮しますね。
つまり、スポーツの仕組みはそういうことなんだろうと思うのです。下の<表>は、私の担当の欧ツアーでのタイガー・ウッズの賞金獲得額です。ウッズは欧ツアーのメンバーになったことは一度もありませんから賞金ランキングに乗ることはありませんが、もしメンバーだったらすでに8回賞金王になっています。今年もステンソンを圧倒していますし、生涯獲得賞金額でも、エルスを抜いてダントツのトップです。
<表>タイガー・ウッズの欧ツアー賞金獲得額

*C・モンゴメリーは1993年から7連覇
クライマックスを迎えたR2Dに水を差すつもりはありません。世界規模に拡大しているプロゴルフのなかで、頂点を目指そうというプレイヤーたちの戦略をもっと讃えようと言いたいのです。タイガー・ウッズは掛け値なしに史上最高のプロゴルファーに違いありませんが、ある枠内で王座をつかんだプレイヤーも、やはりすごいのです。達成することは、年々、難しくなっているのですから。(2013年11月)