トム・レイマンは友人の言葉だとして、「我々に必要なことが3つある。ひとつ、何か為すべきこと、ふたつ、誰か愛する人、3つ、何か心待ちにできること」と言った。(フェラティー、2013年9月放送)
アメリカのツアーは2部のウエッブドットコム・ツアー、PGAツアー、そしてチャンピオンズツアーの3段階構造。そのすべてで年間最優秀選手に選ばれたのはトム・レイマンただひとり。当時のベン・ホーガン・ツアーで4勝して賞金王となった1991年。全英オープンとツアーチャンピオンシップに勝ってPGAツアー賞金王に輝いた1996年。チャンピオンズツアーでは2年連続でチャールズシュワッブカップのタイトルをものにした2012年。長い下積み時代を経てゆっくりと上り詰めていったレイマンは、33歳だった1992年、PGAツアーに昇格するにあたって5つの目標を掲げたという。優勝、メジャー優勝、年間最優秀選手、ライダーカップ、ワールドランキングNo.1。レイマンはそのすべてを1997年までに達成した。
「準備をする、というのが好きなんだ。何かを楽しみに待ちながら毎日を過ごす、というのがね」
—–トム・レイマン
レイマンの言葉は、「芽の出ない時代の長かったあなたが世界ナンバーワンに登りつめ、54歳のいまもシニアのメジャー優勝を重ねている。いやになったことはないのか? どうして、いまでも続けていられるんですか?」という質問に対する答えだ。
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「私にとって、生きるということは何かを心待ちにすること。それに焦点を合わせて、備えることなんです」と続けたレイマンの言葉は、そのあとずっと意識の片隅にあった。何かを問いかけているのかと感じながら、忙しさにかまけて考えてみることをせず、私はただ追いまくられるような日々を過ごしていた。